続・オヒ!の殿堂3(番外編)

藤堂俊介がこっそり書くブログのようなもの

言語学の入口

言語学の入口


 学術、技術、科学、医学の用語は英語で通じる。以前、医者は診療録にドイツ語で記していた。この診療録をカルテと言う、ドイツ語から来ている。ガーゼ、患者を意味するクランケもドイツ語。ただし、クランケは、英語のクライエントに置き換わっている。ガーゼは、英語ではgauzeと綴り、ゴーズと読む。ガーゼは日本語に完全に取り込まれているから当面英語に置き換わらない。


 共通語の座にいる英語も語源を紐解くと面白い。ラテン語、ギリシャ語、そしてフランス語から流入している。以前は外交の共通語しての位置を占めていたフランス語も祖先はラテン語。ヨーロッパの主要言語の会話集があるならば、例文、単語集を見てみよう。何か気づくはずである。この相似に気づき面白いと思えば言語学の入口をくぐったことになる。


 日本語は大和言葉に大量の漢語と漢文と言われる文語文を取り入れ、その文語文を訓読と言われる方法で日本語化し取り入れた。この知識は明治において大量に入ってきた欧米語を簡潔な漢語に訳し取り込んでいった、現在はカタカナ語にしてかつ、短くして取り込む傾向が強い。これも外来語を取り込むための工夫。


 日本語と英語は異なる系統の言葉。似ているところは異なる言語系統の外来語を大量に取り入れたこと。違いは日本語は異なる言語系統の文字である漢字まで取り入れ、漢字からかなを作り、漢字に訓読みを与え、自国の文字にしたことである。