朝ドラエールのテーマ〜けなして笑いを取れ
けなして笑いを取れ
この朝ドラは誰かに声援を送るというのがテーマらしい。しかし丹念にこのドラマを見ていくと、声援どころかけなして笑いを取っている。
音楽に対して敬意を払っていない。取り上げられた有名な曲は、作詞家と作曲家の共同作業である。作曲家のことは粗末に扱われている。また、栄冠は君に輝くの成立過程は、全く違うものに書き換えられている。長崎の鐘では、現実では、永井隆先生に会ってもいないのに会ったことになっている。作詞家の影がとても薄い。
次に職業への偏見、ラーメン屋を低いラーメン屋を卑しい職業と見ている。そして学歴、大学卒業の役柄には文字情報を含めたスライドショー出した反面、渋滞に関しては中退に関しては、落ち込む動作と、手書き文字で中退の文字を強調していた。ギャグ漫画的な演出をしたつもりであろうが、十分に偏見を醸し出している。
性的指向も外せない。音楽の先生役をステレオタイプのゲイの表現をしている。これはLGBTに対して小馬鹿にしているぞを意味する。
最後に障害である、脚本家によって障害の有無が変わると言う設定がおかしいドラマである。コミカルなエンターテイメントを宣言した吉田輝幸氏の脚本は発音障害をことさら強調する。別の脚本家の場合は、発音障害自体無かったことになっている。つまり障害の特徴を強調し笑いを取っているわけである。
このように誰かを小馬鹿にして笑いをとる演出は、最もやってはいけない作りである。