続・オヒ!の殿堂3(番外編)

藤堂俊介がこっそり書くブログのようなもの

15歳いのちの日記

《15歳いのちの日記》作者 還暦


 闘病日記と追悼文集として集英社コバルト文庫《15歳いのちの日記》。作者は生誕60周年、還暦を迎える。年齢を覚えていたのは、今上陛下と同じ年に生まれたからである。書籍は昭和54年に発売され、現在は絶版。古書店を探すと見つかる。手元にないが記憶している範囲で書く。


 白血病に罹患し、文章の中では本人に告知されなかったと思われる。母親の文章内に、《白血病は広島長崎で被爆した人が》という下りでこの本の内容を覚えている。罹患した昭和50年、その前後に作られた赤いシリーズのドラマでもこの病は《不治の病》の位置づけられた。


 残念ながら本人はお亡くなりになってしまったが、この本に登場する医師はいつかは失念したが、病院内でテレビ取材されている。所属している学校のテニスコートには作者の名前を冠している。これはインターネット普及してから検索用いて知った。


 この本を初めて読んだのが、中学生時代。教室の一角に文学書などをおいていた中の一冊。作者と近い年齢に触れた。自分が同じ境遇だったら、どんな行動をしたのだろうかと思う。もう一度この本を探して、行間から垣間見る心境を読み解いていきたい。