カット野菜
カット野菜
体が不自由になると、包丁を持って野菜を切るというのは至難の技の一つとなる。リハビリの日常生活動作の確保の一つとして、調理ができることも目標とされる。
リハビリ中に包丁を用いて野菜を切ることはできても、麻痺の具合は日々刻々と変わるため、調理中に包丁を落とし怪我をするということも考えられる。リハビリではできても、日常生活で繰り返すことは危険を帯びると言う動作は主に包丁と火を使った調理である。
火を用いる部分については、タイマー付きのガスでまた電磁調理器を使うことによって解決する。問題は野菜を切る動作である。自動野菜切り機というものはまだ一般家電としては販売されていないようなので何か別のものがないかと探す。
今はスーパーやコンビニに行けば数種類の野菜が入ったカット野菜が安価で売られている。調理用ハサミで袋を切り、後は鍋またフライパンに入れて調理すれば良い。切るという動作が包丁からハサミに変わる。袋を切る動作だけだから、怪我のおそれが低減される。
栄養がないだの、危険な野菜は使っている、無精者がすることだと以前は非難や陰謀論が渦巻いていた。体が不自由になると野菜を切ることがいかに敷居が高いものかと感じる。陰謀論者に限って社会資源を極力否定する。
体が不自由な人が自立する場合、困難な動作を用意する工夫が必要となる。その一つがカット野菜だと思う。