電卓を活用しよう〜2−2
電卓を活用しよう
2 定数計算
計算業務をしていると、同じ数値で別の計算を作業が出てくる。例を挙げると、料理のメニュー表に10%値上げをしたい場合、それぞれ料理の料金に1.1をかければ出てくる。この計算をいちいちクリアキーを押し、料金かける1.1イコールを繰り返すというのは効率が良くない。
そういう場合に便利なのが定数計算である。
かける数、つまり乗数に1.1を定数セットし、かける数つまり乗数を帰っていけば、それぞれの料金の10%増しの金額は計算できる。
それでは実際に10%増しの計算をしてみよう。
100,200,300,400,500円の商品にそれぞれ10%増しの金額を計算する。
数式は、商品×1.1で求まる。この場合定数としてセットする1.1はかけられる数にセットする。
1.1×100=。これが最初の計算である。CASIOの電卓は、1.1を入力後、×キーを2回押す画面にアルファベットの Kの表示が出れば、定数がセットされる。
次に200円の10%増しの計算は、200=と操作する。すると220が表示される。次に300円の10%増しは、300=、400円は400=、500円は500=と操作する。これでそれぞれの商品の10%増しの金額が求まる。これをするかしないかによって計算効率は大きく違う。
以下、加減乗除における定数計算の規則を記しておく。数値を変えて使うものをX、定数に使う数をKする。
まずは、CASIOの電卓から。
加算 K++X
減算 K--X
乗算 K××X
除算 K÷÷X
CASIOの電卓では定数を先にセットする。四則演算キーを押すことで、最初に入力された数値を定数としてセットする。
後述する非CASIO系に慣れている方は、引き算と割り算は特に注意して定数計算を行う。
非CASIO系
非CASIO系の電卓はCASIOと異なり、自動的に定数がセットされる。
加算 X+K
減算 X-K
乗算 K×X
除算 X÷K
非CASIO系の電卓においては掛け算のみ定数の位置が違う。この仕様の違いにより、どちらからの電卓に使い慣れると、他社の電卓が使いにくい、または使えないという人が出てくる。またなぜかけ算だけ定数セットの位置が違うのか、資料が見つからないのでわからない。
定数計算は、説明書に記載はされている。実際説明書を読んで、定数計算の規則が理解されているだろうか。SNSを見ると、望む答えが出力されなかったと言って、この電卓は故障している不良品だと写真入りで投稿する人もいる。しかし説明書を見れば、望む答えが出す方法が書いてある。
電卓が故障だよおかしいとSNSに発信する前に必ず説明書を読んでおこう。恥ずかしい思いをすることがなくなる。
